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2025.10.09UCI GRAVEL WORLD

【Beside the Barrier_03】UCIグラベル観戦記:スペイン『Sea Otter Europe Girona』🇪🇸

Hola(オラ)!(スペイン語で「こんにちは」)

パナレーサーマーケティング部のグラベルレース特派員です。 
パナレーサーがオフィシャルメインスポンサーを務めるUCIグラベルワールドシリーズ(以下GWS)に実際に足を運び、コースの柵のすぐそば(=Beside the Barrier)から見たレースの様子をお伝えします。 

今回はスペイン ジローナで開催された『Sea Otter Europe Girona』に行ってきました!

バルセロナ空港経由でフランス国境に近い街ジローナ(Girona)へ向かいます。日本の新幹線のようなスペインの高速鉄道AVEに乗って40分程度でジローナに到着です。
自然豊かなジローナはスペイン国内でも人気の観光地。スペインサッカー1部リーグ『ラ・リーガ』で奮闘中の「ジローナFC」のスペクタクルなサッカーは観ていてとても興奮しますが、ジローナは自転車の街としても有名です。温暖な気候と練習場所の山へのアクセスの良さもあり、昔からプロ選手が多く住んでいます。

そんなジローナで開催される『Sea Otter Europe Girona』は、アメリカのカリフォルニアで開催されている巨大な自転車イベント「Sea Otter」のヨーロッパ版です。9月19・20・21日の3日間でMTB、グラベル、ロードのレースやライドイベントが数多く行われ、国内外から多数のブランドがブース出展します。ここ10年ほど開催されており、規模はどんどん大きくなっているスペイン最大級の自転車イベントです。
イベント前日の木曜日に現地入りし、スペイン代理店のスタッフとブースの準備をして次の日のイベントに備えました。
イベントは19日(金)からはじまりますが、この日はビジネスデーなので会場にいるのは業界関係者とレース参加者のみ。UCIグラベルのレースは20日(土)開催のため、多くの参加者が受付の前後でブースを訪れてくれました。

オランダ同様、パナレーサーがタイヤを提供するCynisca Cyclingのライダーがブースに来てくれました!
Heidi Franz選手(左:アメリカ)はロード、グラベルともに今シーズン絶好調で、多くのレースで勝利を収めています。Kaitlyn Rawerda選手(右:カナダ)は春のMonaco Gravel Raceにも出場。2回目のUCIグラベル参戦となります。

Heidi選手はGRAVELKING X1 R 45Cを使用。しなやかな乗り心地をすごく気に入ってくれている様子でした。Kaitlyn選手は厳しいコースに備えてGRAVELKING X1+の45Cをチョイス。二人ともGRAVELKINGシリーズ、特にX1パターンを非常に気に入ってくれている様子でした。ロードタイヤはPanaracer AGILESTシリーズを使用しており、春先の石畳レースで他チームがパンクで足止めを余儀なくされる中、「Cynisca Cyclingのメンバーは全員がタイヤトラブルなしでレースを終えることができたよ!」とうれしいレビューを頂きました! 

日本からの参加者も数名いらっしゃいました。現地ではスペイン語が話せず苦労していたので、日本からの参加者の方とブースで話せて心が安らぎました。海外のレースに参加される際にパナレーサーブースを見つけたら、是非ともお立ち寄りください(笑)!
夕方までブースに来客は絶えず、イベントの大きさに驚きながら1日目が終わりました。

レース当日の土曜日はブースをスペイン代理店スタッフに任せて、スタート会場へ電車で向かいます。ゴールとなるブースエリアから20kmほど離れた食肉加工場がレースのスタート地点でした。聞いた話ではこの工場を持つ会社の社長が大の自転車ファンで、レースのスポンサーにもなっているそう。
ロードレースの街だけあって、男女エリートのスタートラインにはプロロードレーサーも多くいます。スタートを待っていると7月のツール・ド・フランスを最後にロードレースを引退したばかりのロマン・バルデ選手(フランス)が颯爽と通り過ぎていきました。引退後はグラベルレースに転向し、直近のUCIグラベル2レースで優勝を飾っています。現地のアナウンスでも優勝候補筆頭に彼の名前が何度も呼ばれていました。引退直後や、ロード競技を続けながらグラベルレースに参戦するプロの選手は次第に増加しており、グラベルカテゴリーの盛り上がりが感じられます。

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「UCI GWS Sea Otter Europe Girona」のコースは100km/獲得標高1500mほど。スタートしてすぐの登りが斜度15%以上なので、ここを集団前方でクリアできれば良いリザルトが見えてきます。

登りで勝負をかけるつもりなのか、スタート前にローラーでウォームアップをする選手がいたのは驚きです。グラベルレースの会場で3本ローラーを目にするとは思いませんでした……。
エリートカテゴリーはルクセンブルクやオランダ以上にピリっとした空気感に包まれたままスタートしました。

【路面のコンディション】

エリートカテゴリに参加していた日本人ライダーから路面の写真をいただきました。

岩肌が露出した路面で、大きな穴や溝がコース上にはいくつもあったと多くのライダーが口を揃えて言っていました。
MTBトレイルのようなテクニカルなコースでメカトラブル、落車、パンクが頻発していたため、耐パンク性能の高いGRAVELKING +シリーズでタイヤトラブルに備えるのがよさそうです。

大きなイベントだけあってライブリザルトもウェブサイトで確認できます。エリートの選手にはGPSデバイスが渡されており、順位だけでなくコース上のどこにいるかもわかるので中継がなくても比較的楽しめました。

電車でブースまで戻りゴール付近でしばらく待っていると、先頭の選手が帰ってきました。情熱の国スペイン🇪🇸🇪🇸だけあってMCが観客を煽ってにぎやかなゴールです! 30度以上の厳しい暑さによりゴール後うずくまって動けない選手や落車でケガをした選手も多く見られレースの過酷さがうかがえましたが、走り終えた選手の満足気な表情がレースの、このイベントの魅力を物語っていました。

エリート男子のゴールでGRAVELKINGを使用している選手に声をかけました。イギリスから参戦したTom Martin選手はGRAVELKING X1+(フロント45C、リア40C)を使用。強豪ひしめくエリート男子の14位に見事ランクインしました!
レースの感想は……「テクニカルなコースで、ダウンヒルがとにかく難しく、ロックセクションが多かった。そんな中でもお気に入りのGRAVELKING+モデルはパンクの心配が少なく、レースに集中できたよ。トレッドパターンはGRAVELKING SSも好きだけど、転がりとグリップの高次元なバランスを実現しているX1パターンが特にお気に入り」だそうです。Tom選手は10月にオランダで行われるUCIグラベル世界選手権にもGRAVELKINGを使用して参戦を予定しています。
Tom選手の走りに期待!

厳しいレースの様子ばかりお伝えした『Sea Otter Europe Girona』ですが、イベントとしては今まで訪れたUCIレースの中でも最も見ごたえのあるものでした。
数多くのブランドのブースでは最新のバイクやアクセサリーが展示され、そのすぐ近くでMTBレースも行われて…イベント期間中はまったく飽きることがありません。フードトラックも数多く並んでおり、大人からこどもまで楽しめるイベントなので、海外のグラベルレースに参加してみようとお考えの方にはオススメのイベントだと思います。

▶︎▶︎Sea Otter Europe Girona

アンバウンドグラベル200マイル完走も記憶に新しい、
パナレーサー海外マーケティンググループのグラベルレース特派員
当社の「UCI GRAVEL WORLD SERIES」メインパートナー就任に伴い、数レースに同行。
実地調査とともに、現地のリアルな雰囲気を伝えます。

バイクと食をこよなく愛するナイスボーイ。