PANARACER NISEKO GRAVEL SPRING RIDE 2023は新緑と残雪が織りなす、北海道の春らしい風景のなか、舗装路と未舗装路を駆け巡ることができ人気となっているイベントです。
今年は5月21日(日)に行われ、雨にも関わらず140人を超える参加者たちがニセコのグラベルを大いに楽しみました。
今回はライドの上で非常に重要となるコースクリエイトをした、takeBICYCLEの杉本武志さんにインタビューを行いました。
Q.まずはイベント運営お疲れ様でした。簡単に杉本さんの自己紹介をいただけないでしょうか?
お疲れ様でした。
悪天候の中(当日は土砂降りの雨でした)参加していただいたみなさま、スタッフ、関係者の方々、本当にありがとうございました。
今大会よりコースを担当しておりますが、普段はサイクリングガイドとしてグラベルバイク、ロードバイクのツアーを行ったり、MTBインストラクターをしたりしています。
また、東京、北海道と20年近くアウトドアショップで自転車修理に携わり、資格を取り、現在はニセコ地域を中心に自転車の出張修理、販売も行っています。
Q.今回コースクリエイトを担当されることになったきっかけは何だったのでしょうか?
数年前から主催されているHOKKAIDO EVENTSさんの自転車イベントをお手伝いしていました。
お手伝いの中で、より地元のサイクリストや多方面のアウトドア愛好家の方に興味を持ってもらえるようなイベントにしていきたいと思い、今回から依頼を受けて担当することになりました。
Q.雨の中のライドとなってしまいましたがここは見て欲しい・感じて欲しいというようなスポットはコース内に仕込んでいたのでしょうか?
今回のコースは今まで使っていた定番の山間のコースでは無く、開けた道から羊蹄山、アンヌプリ、尻別岳と言ったニセコの山々を見渡しながら自然の中を走り抜けるコースとなっています。コースの所々から角度によって違う見え方をする羊蹄山を横目に、芽吹いたばかりの田畑や新緑の広葉樹の森を堪能していただき、最後に羊蹄山麓の10km以上のグラベルを走り、ゴールするという流れです。終盤の羊蹄山麓セクションは特別に許可を得て走行できたので、今回は見えませんでしたが至近距離で観る羊蹄山に圧倒されていただきたかったです(笑)
Q.逆に注意した点や苦労した部分はありましたか?
天気予報から雨は想定していたのですが、それに加えて寒さに苦労しました。
急遽エイドステーションに豚汁を手配したり、ゴール後の暖房室を用意したりとスタッフの方々には感謝しかありません。次回以降で雨が想定される場合はもう少し防寒対策を周知したり、スタートやゴール後の防寒対策を考えたいと思いました。※
また開催日の直近に道内でクマによる被害があり、みなさん心配されていたのですが、羊蹄山麓は比較的目撃情報も少なく、実際私が走っていても見たことは無いですし、走行中に見かけたという人に会ったこともありません。
ただ、近年は山間部の工事の影響でクマの行動範囲も変わってきているようなので安心はできませんでした。
ですので、大会当日は目撃情報のあった区間をライダーの走行前に音を鳴らしたり、車を多めに巡回させたりと対応しました。
※参加者の方々からもエイドステーションの熱々の豚汁や、ゴール後の暖房は助かったとの声が上がっていました。
Q.今回特別な林道がコースに組み込まれていましたが使用許可を取るのは苦労されたのではないでしょうか?
そうですね。HOKKAIDO EVENTSさんには今回の使用許可のために何ヶ月も前から役場との交渉に行っていただきました。
地元でのイベントの実績があり、役場との交渉にも慣れたHOKKAIDO EVENTSさんだからこそ実現した今回のコースだと思います。
その他にもコースに当たるお家へ1件1件挨拶に伺ったり、地域の方々へ理解を得るための努力だったりと頭が上がりません。
Q.実際に参加された人からはどういった反応があったのでしょうか?
やはり天候を悔やむ声が多かったのですが、洗車を待つ列の方々は皆さん泥んこなのに笑顔だったので大人の外遊びとしては成功だったのかなと思いました(笑)
悪条件でこそタイヤや機材、ウェアの差が出てしまうところなのでその辺りが外遊びの面白さではないかなと思います。
自転車に付けるフェンダーについて談議している方々がいたのは、今回の天気ならではでないでしょうか。
今までSPRING RIDEはAUTUMN RIDEのプレイベントといった位置付けだったのですが、距離や難易度に関していろんな意見をいただいたので、AUTUMN RIDE同様にコースのバリエーションや参加人数を増やして皆さんのご要望にお応えし、ニセコの魅力をお伝えできるよう進化していきたいと思います。
Q.最後に皆さんにお伝えしたい事があればどうぞ!
ニセコは世界的に有名なパウダースノーというイメージですが、羊蹄山やニセコ連峰の他にも車で1時間圏内に洞爺湖や積丹半島と言った大自然に囲まれ、さまざまなアクティビティが楽しめる良い立地にあります。
秋に旬を迎える農作物や魚介もたくさんあります。湖畔のサイクリングも良し、グルメライドも良し、MTBコースで遊ぶも良し、NISEKO GRAVELだけ参加するのはもったいないくらいたくさん魅力のある場所なので、ぜひAUTUMN RIDEには長期の休みを取って遊びにきてください!!
ありがとうございました、9月23-24日に開催のPANARACER NISEKO GRAVEL 2023 AUTUMN RIDEのコースも楽しみになってきました!
パナレーサーでは引き続き国内外のグラベルシーンを盛り上げていきます。
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