実際多く寄せられる質問を、グラベルキング始め通常のレース用タイヤより太いタイヤをよく履いているという、宇都宮ブリッツェン-阿部選手から選手目線の意見を聞いてみました。
たまたま居合わせた中村選手と、普段から選手のバイクを見ている曾我部メカニックにツッコミ役をお願いしています。
Q.こんにちは、先ずは2021シーズンお疲れ様でした。初めて見られる方もいらっしゃるので選手お二人は簡単に自己紹介をいただけますか?
阿部. お疲れ様でした。北海道神恵内村出身35歳、既婚で子供が一人います、宇都宮ブリッツェン在籍9年副キャプテン阿部です。
中村. 栃木県日光市在住、チーム在籍2年目座右の銘は「なんとかなる。」です!
阿部. 「成せばなる。」の方が良くない?
中村. 「成せばなる。」です。
Q.担当者に聞いたところ、阿部選手は練習用として太いタイヤをよくオーダーされているとのことですが、どのタイヤをチョイスされることが多いのですか?
阿部. よくオーダーするのが、RACE D EVO 4の700×28Cやグラベルキングの700×28Cですかね。
頻度減りますが、グラベルキングの700×32C、35Cも試させてさせてもらいました。
その他では耐パンク性が強化されたグラベルキングのプラスシリーズも使いますが安心感がクセになりますね。
Q.そのタイヤではどんなところを走られているのですか?
阿部. 基本はロードレーサーなのでオンロードになりますが、そのままのタイヤで河川敷の砂利に降りて行ったり、気の根っこを乗り越えて走るようなマウンテンバイクコースにそのまま入って行ったりします。
曽我部. だから今日の様なバイクの状態になるんですね?どうしてそういうところを走るんですか?
走って汚れた阿部選手のバイク |
~厳しい言葉は言いつつ、洗車をしてくれる曾我部メカニック~ |
阿部. トレーニング効率などは一旦置いておいて、単調なトレーニングを少しでも楽しみたい。
空気圧のセッティングやグリップをああでもない、こうでもない、と言いながら調整するのが楽しいからですね。
曽我部. そんなことをしていると聞いて中村選手はどう思いますか?
時間の無駄とか、素直に思うことがあれば。。。
中村. オフロードは走ったことがないので、純粋に試してみたいとは思いますね。
ロードレースでも重要になるバイクをコントロールするテクニックが身に付いたり、体の使い方を見直すきっかけにもなりそうです。
シクロクロスを観戦していても思いますが、単純に皆さん楽しそうですよね。
また住んでいる日光にも多くのグラベルがあるみたいですし、そういったところを自転車で冒険してみたいです。
Q.阿部選手の感じる太いタイヤのメリット/デメリットなど教えてください。
阿部. メリットから言うと、接地面が圧倒的に増えるから視覚的なものも含めてグリップに安心感があります。
太くなればなるほど指定空気圧の上限も下がるので、下げざるを得ない点はありますが、エアのボリュームが増えるので「腰砕け感」がない。
そして乗り心地も良くなる。この点が大きいですね。
太いタイヤだからエアボリュームのおかげでリム打ちのリスクが当然低くなります。砂利を走りたい僕には必需品です。
デメリットはタイヤサイズが増えるにつれて当然重量は増えていくことになります。
ダンシング時の軽快さは少し失われますよね、あとコーナリングも少し感覚は変わってきます。
曽我部. 太いタイヤをロードレースで使うと言うのは考えてはいないです?
阿部. 現状国内レースでは700×25-28cのタイヤで十分に感じていますが、昨今海外のレースでも30C以上かな?
太いタイヤを選択している選手、レースを見かけることがあるので、今後参加するレースコースのコンディションによっては選択になり得ますね。
Q.お話を伺っているとロードライドだけではなく遊びの幅を広げられているようですが、今後やってみたいこと、行ってみたい場所などありますか?
阿部. 実は21シーズンに参加を予定していたグラベルレースがあります。
SDA大滝のグラベル部門と野辺山グラベルチャレンジに参加予定でしたが、昨今のコロナ事情で参加が叶いませんでした。
そのほかも地元北海道で開催されるニセコグラベルをはじめ、各地でグラベルイベントの盛り上がりを感じていますので、22シーズンはぜひ参加したいですね。
近場だと奥鬼怒から群馬へ抜ける奥鬼怒スーパー林道なども走ってみたいです。
ニセコグラベル |
奥鬼怒グラベル |
阿部. 自転車は現在提供いただいているメリダのロードバイクでも30cを超えたタイヤ幅でも余裕で装着できるので、タイヤ交換だけで準備は済んでしまいますし。
タイヤクリアランスが許す人は是非チャレンジしてみてほしいです。
中村. 僕も観戦するのはシクロクロスの方が好きなのですが、グラベルを走ってみるのは楽しそうなのでぜひやってみたいですね。
奥鬼怒は近くですし。
Q.最後に2022シーズンの意気込みなど教えてください。
阿部. 情勢が許せばですが、今年参加できなかったグラベルレースでの参戦はやはり外せないですね。
本業がロードレーサーなので全日本ロードのタイトルをかけた優勝争いをしたいです。
その他だと地元であるツール・ド・北海道でのステージ優勝も狙いたいですね。
中村. 自分はツール・ド・沖縄での入賞を目指したいです。
現実的に優勝という言葉はあんまり現実的じゃないと思っていますので、優勝というよりかは、自分のベストな走りをしたい。自分が納得できる走りをしたい思いが強いですね。
その為にオフの期間でも自分のスキルを磨けることがありそうなので、それに時間を費やしていきたいです。
グラベルの他だと、トライアスロンにも少し興味がありますかね。
長い時間ありがとうございました。
2022シーズンもご活躍楽しみにしております!
~阿部選手プロフィール~ 阿部嵩之(ABE Takayuki) 出身地:北海道 生年月日:1986年6月12日(35歳) 177cm/70kg、趣味はコーヒーと育児 2021年 JCL ながとクリテリウム 3位 2021年 全日本選手権個人タイムトライアル 5位 |
~中村選手プロフィール~ 中村魁斗(NAKAMURA Kaito) 出身地:栃木県 生年月日:1997年1月20日(24歳) 167.5cm/57kg、趣味は温泉とサウナ 2021年 JCL湧水の郷しおやクリテリウム 8位
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~曾我部メカニックプロフィール~ 曽我部 正道(SOGABE Masamichi) 出身地: 北海道 生年月日:1989年12月14日(31歳) 趣味はWATTBIKEというトレーニング機で最高出力を出すこと。ショップ勤務やアシスタントマネージャーを経験後2020年より宇都宮ブリッツェンのチームメカニックとして活躍中.
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